ネコ対談】WEBディレクターはどこに『いる』?どこに『置く』??WEBディレクター雇用と環境整備

新年度が始まって一ヶ月、個人としても企業としても、新たなステージへ向かう為に動かれる方が多いのではないでしょうか。目標や展望が大きく広がっていく中で、新たな課題にも直面し、それを乗り越える為の『鍵』を探している人たちのお話も多くお伺いします。そんな『鍵』の話を聞きに、今回は弊社のWEB事業のキーマンでもあるネコディレクターにインタビューを行いました。
ネコ社員:本日はよろしくお願いいたします。
ネコディレクター:よろしくお願いいたします。
ネコ社員:本日は、新年度からWEBの新たな取り組みを行う、企業・担当者様に向けて「WEB担当者」の配置、育成についてお伺いしたいと思います。早速ですが、実際にお客様からそのようなエキスパート人材についての課題を聞かれることは多いのでしょうか?
ネコディレクター:弊社のお客様からも多いのですが、それよりも、広報やイベント関係で、弊社自身が『お客様』となってお付き合いしたことのあるパートナー企業様のほうがサービスを提供していきたいのですが、出来るひとがなかなかいなくって…」という話題は各所のご担当者様からお伺いします。
ネコ社員:…ということは、その広告代理店やプロモーション関連の企業様はこのご時世でWEBに関連するサービスを提供していないということなのですか?
ネコディレクター:いえいえ!まさか!そうではないです。サービス提供は勿論していますが、携帯電話のキャリアショップに行っても携帯電話をその場で解体して清掃出来るスタッフの方がいないのと同じで、WEBサービスと言ってもその企業によって得意なチャネルが違います。先ほどの「出来るひとがなかなかいなくって…」という言葉は、お客様が自ら様々なWEBサービスの情報収集を始めたことで、自分たちの提供範囲外のWEBサービスを求められたり、提供したりしなければならない状況が増えた結果なのですよ。
ネコ社員:…なるほど!お客様もWEBサービスに対する知識をつけてきているから、広告代理店やプロモーション関連の企業様の『いままでの提案』では満足しなくなっているわけですね!
ネコディレクター:その通りです!弊社はBPO業務を取り扱っているので、もともとサービスの提供範囲は広いのですが、広告代理店やプロモーション関連の企業様はもっともっと広いわけです!提供範囲外のWEBサービスを求められた場合、お客様にとってどのようなサービスが一番マッチするのかを『選定する為のエキスパート』が不足している!という少々ややこしい話なのですよ!

ネコ社員:ほうほう!WEBサービスを選定する為、繋ぎ合わせる為のエキスパート…つまりは『WEBディレクター』が不足しているということなのですね!
ネコディレクター:そうですね!呼称は「ディレクター」「担当者」「エキスパート」など企業によって様々で、担当チームの有無もまちまちです。ですが、そんな環境の違いの中でも必要な人材の『定義』だけは一貫して同じです。それは『WEBを触れる人』ではなく『デジタル領域を俯瞰出来る人』だということです。
ネコ社員:でじたるりょういきのふかん………
ネコディレクター:そうです。『デジタル領域の俯瞰』です。言葉は少しややこしいですが、いくらWEBサイトの「制作」が得意な人材を採用しても、それだけの知識では企業の『WEB事業』や『デジタル事業』を推し進めてくれる人にはなり得ません。WEBの専任者としての途用を考えるのであれば、企業のキャパシティと環境を見定められる「経営」の視点がないといけないのです。
ネコ社員:たしかに!この間面接をした人も、センスが良くてWEB制作には特化していたけど、企業の経営や事業方針にはあまり興味が無さそうだったかも…
ネコディレクター:そうなのです。WEBディレクターを採用するには、そのスキルセットを企業側がきちんと提示しなければなりません。WEBのディレクション経験のある人でも、WEBの制作ディレクションなのか、新規WEB事業のディレクションなのかでスキルは大きく開きます。登用してからの「あ、この人なんか違うかも…」は企業の曖昧なスキルセット提示にも問題がありそうです…。いま一度「WEBのどんな仕事をして欲しいのか」を企業側が明確にする必要もありそうですね。
ネコ社員:なるほど!WEB人材のミスマッチには、企業側のスキルセットの設定にも大きな問題がありそうですね。ちなみに実際に「WEB担当者」と「WEBディレクター」ではどの程度採用コストの差があるのでしょうか…?
ネコディレクター:年収ベースでディレクターは600万以上 WEB担当者でも350万以上が相場ではないでしょうか。勿論地域やスキルにも依りますが、採用コストも併せると、ディレクターにしろ、担当者にしろ、平均で450~1000万くらいかかりますね。なので、安易に「エキスパート人材の採用」に踏み出せない企業様が多い現状があると思います。

ネコ社員:うーん…そうか。しかも採用しても、いままでWEB担当者がいなかったところに置くとなると、その人のことを教育出来るひとも、環境もないかもしれないのか…それって…
ネコディレクター:とっても孤独ですよ。WEBができるというだけで採用されて、だけども自分の話してくれる言語やマーケティングそのものの仕組みを理解している上司も部下も同僚もいない。そもそもWEBが推進できるような基盤もないまま「ここでWEB事業」をしろと言われるのです。環境としては劣悪です。そんな劣悪な環境の開拓者として、採用する人材なら、自ら開拓できるだけの決裁権を持たせてあげるか、多少なりとも担当者と同じものが見える上司が開拓を補助してあげられる環境であることが、WEB人材を採用してもよい企業の前提条件です。
ネコ社員:ふんふん…まずは採用活動云々の前に、我々がWEBの人材を受け入れられる状況なのか、改めて考える余地がありそうですね!
ネコディレクター:新しいことを始めたい!それがWEB事業なら面白そう!そう思って採用をするのなら、その思いに賛同してくれた人を最大限に生かす努力が周囲にも必要です。あっ、ですにゃー…
ネコ社員:今更ネコぶったって遅いですにゃー…