良いも悪いも『アウトプット』は
どちらも企業の「名刺」になる!

アウトプットが担う『見えない!?』営業活動…

現在では非対面の営業活動が増えており、営業活動の内容も大きく変化しています。実際に、まだ見ぬ潜在顧客へ一件ずつ営業担当者がアプローチを行うよりも、大よそのターゲットを定め、WEB広告やメールマガジン、TVCMなど、お客様の購買意欲が高まるまでone to many型のアプローチを続ける方が、まんべんなく、また効率的です。その為、最後の商談が見えるフェーズになって営業担当者が直接お話をするような活動を行う企業も多くなりました。
ですので、これまでの営業活動と比べると、営業対象となる顧客や営業範囲が格段に広がり、一営業担当者だけでは、そのすべてを見通すことも難しくなっています。
営業担当者の手から離れ、遠くで目に見えない営業活動を行うのが「WEBページ」や「メールマガジン」を始めとするブランディングやサービス紹介を兼ねた『情報発信の為のコンテンツ』となりますが、皆さんはその『コンテンツ』の見直しは出来ていますか?
コーポレートサイト、SNSからの発信情報は『企業の映し鏡』

企業やサービスを知ってもらうには、たくさんの方法があります。SNSの運用は、その中でも話題の方法のひとつです。ユーザーにダイレクトに情報が届けられるぶん、拡散も早く効果も絶大です。
しかし、ブランディングツールのひとつとして使用するには、リスクが高い側面も持ち合わせています。
ツイッター(※1)よりは低リスクであるとして、選ばれやすいフェイスブック(※2)ですが、運用によってはアカウントに個人名が紐付いているぶん、ツイッターよりもリスクが高くなる可能性もあります。コーポレートサイトやSNSの企業アカウントはその企業が『いま伝えたいこと』を発信します。ですから「いま企業が伝えたいこと」は「いまの企業の方向性」を指示しているといっても過言ではありません。
そんな、企業自身を映す「鏡」のようなコンテンツの数々ですが、きちんと管理を続けないと思わぬリスクを伴ってしまいます。
- (※1) Facebook,inc.の登録商標です。
- (※2)「Twitter」は、Twitter,Inc.の商標または登録商標です。
事例①「どんなに楽しくても…お酒の席の動画や画像はNG!」残念なSNS運用例

企業の歓送迎会(お酒の席)の動画や画像をアップロードしてはいませんでしょうか。社員の人柄や、社内の雰囲気が分かる良いアウトプットに見えますが、お酒が入った賑やかな雰囲気は、どれだけ良い会であったとしても、その場にいる人たちだけのものと考えたほうが良いでしょう。また、近年ではお酒の席でのハラスメント関連の話題が取り沙汰されることも多く、楽しいはずの呑み会も若年層からは良いイメージとして捉えられていないという実態も有ります。特に採用活動などに力を入れる企業であれば、尚のこと、上記のようなアウトプットには気を付けましょう。
事例②「この商品説明じゃ決め手がない…!」買えないコーポレートサイトとは

企業によって、コーポレートサイトで表現するものは違います。同じ広告代理店の業界でも、商品ページをメインに商品の説明を大々的にしているところもあれば、ディレクターをひとつのサービスとしてブランディングして、「このディレクターなら、あなたたちに最適なプロモーションを提供できます。」と謳っている企業もあります。
また、商品説明やサービス概要も全くなく、企業情報とスタイリッシュな動きのコーポレートサイトだけで、サイト自体を「私たちの提供できる商品」としている企業もあります。しかし、コーポレートサイトを一つのユーザーの流入口として、『お問い合わせ』を機能させるのであれば、コーポレートサイト内に訪れたユーザーが、そのページの中を動くだけで、その商品やサービスを「買いたい!」という気にならなければなりません。 「その気」にさせるだけの情報量は今のコーポレートサイトにあるか、いま一度確認をしてみましょう。 またユーザーに向けた、情報量が不足している中での『価格表』は悪目立ちをしてしまいます。 「何に対して」「どの料金が」かかっているのか分からない中で、オプションの価格はなかなか頭に入ってきません。十分なコンテンツ(情報)を補充してから掲載を行いましょう。
そのブログ、『個人情報漏えいの温床』になっていませんか?
企業によっては、昔から更新されている「ブログ」がある企業も少なくありません。SNSは、一斉に個人情報が拡散されてしまうので注意しますが、コーポレートサイトにリンクされているブログまではチェックされていない状態を多々拝見します。社員旅行の写真など、社内行事を掲載するのであれば問題ないと思いますが、社員の退職情報やご懐妊・出産情報など、名前や写真付きで掲載している企業もあり、社員の方々の個人情報の取り扱いについて気になってしまします。
これからお取引を始めようと考えられている企業様にとって、一社員の個人情報は何のプラスにもなり得ません。それどころか、その企業のプライバシーポリシーが気になってしまうのではないでしょうか。コーポレートサイトにリンクされている『ブログ』だとしても、今までの掲載内容に個人情報が含まれていないか、これからは誰に向けたどんな情報を発信するのか、フローを必ず作って運用しましょう。トラブルを防ぐためにも、退職された社員のWEB上での情報取扱についても、入社時に同意書や雇用契約書に盛り込む必要があります。
内輪の内容であるとしても、インターネットを媒体とした時点で、その情報は「誰でも」見ることが出来てしまいます。そのことを意識しながら、管理をしていきましょう。
じゃあ、良いアウトプットってどんな『モノ』?

現注意をしなければならないアウトプットの例はたくさんありますが、では、『良いアウトプット』とはどんなものなのでしょうか。企業の名刺となるような良いアウトプットの条件は、『営業活動』で営業担当者がユーザーに対してお話しするような、「当たり前のこと」をきちんと表現できているかに尽きます。
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①お客様へご挨拶を申し上げることが出来る。
⇒初めてアウトプットを見るひとにも分かり易い道筋、導線を作ってあげられているか。
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②企業の事業説明ができる。
⇒企業の商品・サービス資料やWEBページを初めて見た方にも、自分たちがどんな企業で、何に貢献できるのか、きちんと伝えられているか。
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③お客様が求めている商品・サービスの説明ができる。
⇒商品・サービスのパフォーマンスについて事例を使って説明が出来ているか。
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④最終的に詳細な話が出来る「出口(contactや問合せなど)」がある。
⇒どのチャネルでも興味を持ってもらった後のことを考えられているか。別コンテンツへナーチャリング出来ているか。
とても単純なことに見えますが、これが出来ているWEBページや商品・サービス資料は思ったよりも少ないのです。是非、上記の項目を皆さんのアウトプットされている資料やWEBなどコンテンツへ当てはめてみてください。そうすると、見直さなければならないコンテンツが少しずつ見えてくるはずです。
【まとめ】
常にお客様の『興味のその先』を提供できることがWEBでも紙でも『良質なアウトプット』に求められる条件です。一度外に出した情報は、誰かに伝わってしまうと「やっぱりやめた!」と取り消すことが出来ません。考えを形にして誰かに伝えることは、そういったリスクを孕んでいます。
しかし、そのような中でも、常に情報を必要としてくれている人たちがいます。SNSのユーザーであるお客様は商材固定の情報ではなく、話題性に富んだアウトプットを求めていますし、コーポレートサイトにいらしてくれたお客様は企業としてのアウトプットを求めています。それぞれお客様のニーズに合ったアウトプットを提供していくために、自分たちの「名刺」にもなり得るコンテンツを様々なかたちで用意しておきましょう。